肯特之眼

いびつという、美しさ。

真珠には、いつからか「分かりやすい物差し」ができた。

丸いこと。

養殖が広まり、真珠が身近になるにつれて、丸く、均一で、傷がないことが、品質を測るひとつの基準になっていった。たしかに、それはわかりやすい。整っているものは、誰が見ても美しいと感じやすい。

でも、それは唯一の正解ではないと思っている。

貝の中で、同じ環境はひとつとしてない。形が違うのは、出来が悪いからではなく、違う時間を過ごしたからだ。
今回の花びらパールは、薄く、揺らぎがあって、光の入り方が一粒ごとに違う。手のひらに並べてみると、同じ顔はひとつもない。何年もかけて少しずつ集めてきたのは、揃えるためではなく、出会うためだった。

流行を追わず、古いものにインスパイアされながら、自分たちが本当に身につけたいものを選ぶ。
物差しに合わせるより、自分の目で美しいと思えるものを選ぶ。それは、KAORUがずっと大切にしてきたことでもある。

整っていることだけが、美しさではない。
そう思える感覚を、身につけるものから、取り戻してもらえたらうれしい。


2026 Christmas Collectionを見る