肯特之眼
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KAORUの2026年 Autumn Winterコレクション第一弾、「C'est la Vie(セ・ラ・ヴィ)」がリリースされた。
「C'est la Vie」というフランス語がある。直訳すれば、「これが人生」。日本語に意訳すれば、「なるようになる」とでも言えばいいだろうか。どこかあきらめに似たニュアンスで使われることも多い言葉だけれど、私はこの言葉に、もう少し別の解釈を重ねたいと思っている。
今回のコレクションを作るにあたって、ワイヤーを1本ずつ手で捻じりながら形作るという工程がある。
完全に同じ形にはならない。ミリ単位、いや、コンマ単位でずれていく。でも、そのズレは偶然ではない。長年の技術と経験が手の中に蓄積されているから、そのズレは制御されている。どこまで捻じるか、どこで止めるか。その判断が、意識するよりも先に、体の中から出てくる。だから生まれる形は「なりゆき」ではなく、技術が許した自然な揺らぎだ。
それはある意味、人生の在り方に似ていると思う。
流れに身を任せることと、自分を信じて進むことは、矛盾しない。思い通りにならないことは山ほどある。でも、積み重ねてきたものが確かにあるなら、その揺らぎを恐れなくていい。「なるようになる」は、何もしない人の言葉ではなく、やるべきことをやってきた人だけが、本当の意味で口にできる言葉なのかもしれない。
ひとつひとつ表情の違うこのジュエリーが、そんな在り方をそっと肯定してくれる気がしている。
「C'est la Vie(セ・ラ・ヴィ)」
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