From Atelier

世界とわたしを繋ぐ点

手を取りあうように繋がる 叡智の輪

2024 Spring /
Summer Collectionとして新たにリリースされた「Dot」(ドット)

本コレクションに対するデザイナーの想いや、クリエイションに秘められた裏話をご紹介していきたい。

Dotはキャッチコピーに表現されている「想い」先行でデザインされている。

戦争、疫病、天災、昨今世界を取り巻く状況はより厳しくなっており、それに伴い分断の時代が今まさに到来していることを実感している。そんな時代だからこそ、平和を願い、「つながる」を表現することにトライした。

本コレクションの中でも特徴的な3連リングは、いくつもの輪がつながった「知恵の輪」であり、「つながる」ことを表現したアイテムだ。

KAORUのそんな青臭い想いは、この20年以上に連綿とつながるクリエイションの源泉。

そして今までのKAORUにあったようでなかったコレクション。実は、既にKAORUの定番になっている「Studs(スタッズ)」を創った時に同時にリリースすることをデザイナーは考えていた。なので、Studsと姉妹コレクションと考えて頂いても良い。

もちろん「つながる」は、ただ手をこまねいているだけではそうならない。

何かしらのカタチで「手を入れること」「手心を加えること」でそのつながりは完成する。

※本アイテムはメゾンラインで、Onlineの販売はございません

このドットの突起している箇所は、ご覧頂くと、きれいな球状になっていない。

まん丸の粒を付けると、一見きれいに見えそうだが、作品として無機質でぼやけてしまう。デザインの段階では、なんども球のカタチをやり直して今の形状が完成した。

さらに、一つ一つの球を、手で丁寧に磨きあげることでツヤとテクスチャの対比でエレガントさに磨きをかけた。

3連や5連リングなどは、光沢仕上げとテクスチャ仕上げになっているジャンルの違う輪が、うまく混ざりあって、そして繋がって一つにまとめ上げている。

彫ったり磨いたりと何か”手をいれる”ことで、それぞれの素材がうまく馴染見あるようにそれこそがKAORUの真髄。

当然ながら、付け心地にもこだわっている。知恵の輪のように連なっているリングの1つ1つは実は大きさが違う。1つずサイズの違う指輪を、切って再度つなげる作業を行っている。手になじむような形にするためには、必ず何かしら手を加えないとできない。

2024年は波乱の幕開けとなりましたが、人々に少しでも平穏が訪れるようにと願いも込めて、このコレクションをぜひ手に取ってお楽しみいただければ幸いです。