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偶然性の話

前回の記事で「偶然性」の話をしたが、ネットで著名な方がコメントしていたことを思い出した。スマホのGPSが普及してからアラスカのツアーガイドの遭難はむしろ増えているらしい。従来、ツアーガイドの皆さんが自然と対峙しながら体得してきた経験値、自然を読む力がテクノロジーの普及によって退化してきたという内容だった(と解釈している)。

これは偶然性の話と深く繋がっていると考えている。

テクノロジーが普及していなかった時代は、ガイドの皆さんは極めて不確定な自然というものを前にして、色々な失敗を通じて、まさに体得され、感覚を研ぎ澄ましながらガイドをされてきたのだと思う。GPSはそれを従来手助けするものと思われがちだがむしろ逆の現象を生み出した。生存の可能性をむしろ狭めるということつながった。

KAORUがこだわる手作業も通ずるところがあり、手作業によって生み出された偶然性を紡いだ先にあるデザインの可能性を追い求めている。「テクノロジー vs 手作業」という二項対立的な話をしたいわけではない。ただ、私たちが目指したい姿が結果として手作業として帰着しているということだ。

 

第六回へ続く